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SMA FWシステム対応

2016.02.23

部署:, 役職:取締役, 氏名:根本 秀章

プロジェクト:SMA FWシステム対応

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プロジェクトについて

1.概要

某証券会社向けのSMA(富裕層のための数千万円~数億の資産運用)とファンドラップ(数百万円からの資産運用)という商品がありますが、その運用システムとして海外製品のパッケージを導入しようというプロジェクトでした。

現行システムを撤廃して新しくシステムをつくる方向性のもと、海外の証券資産運用パッケージを実装することに決まり、私達はその中でも情報系に特化してBIツールを活用した対顧客向け資産運用レポートを印刷するシステムを開発するプロジェクトに従事しました。 ただ、結論から言いますとこのプロジェクトは途中で頓挫してしまったのです!

2.構築したシステムについて

今回のプロジェクトでは証券系のパッケージとBIツールがシステム内部で連動して動作するようになっており、証券システムに情報を入力する(もしくは他システムから情報が連携される)と、投資家向けのレポートが出力される仕組みになっています。

レポートは印刷会社により製本され、投資家に届くようになっておりますが、もともとBIツールはデータ分析のために使用したり、社内システムとして経営層向けのダッシュボードを提供し、企業経営における意思決定の判断材料を提供するための仕組みであることが多く、投資家である一般顧客向けにレポートを提供するという発想が私には無かったので、当時は驚きでした。

BIツールは製品特有の癖のようなものがあり、グラフの体裁や書式等、一定の制限があります。MicrosoftのExcelのような自由度は無いため、制限のあるなかでユーザ要求を満足するレポートを表現できるように工夫しました。

3.必要だった知識やノウハウについて

BIツールを活用して企業向けではなく投資家向けに分かりやすく見栄えの良いレポートを提供できる能力と、DB周りの知識ですね。

多くのテーブルを結合する必要があるのでSQLの知識も必要でした。 証券パッケージの仕様により、テーブルの仕様とデータの持ち方が決まっていたこともあり、レポートを表現する際にデータ抽出のロジックを検討する必要がありましたが、それらの課題を解決できるだけのノウハウが必要だったことを覚えています。

4.システムの仕組み

仕組みは、証券パッケージがCognosという製品と裏でインタフェースをもって、そのインタフェースにジョブを提供することでCognosを自動起動し、その情報をCognos上からレポート出力してpdfに落とすところまでやり切る、という仕組みです。

5.課題

当初伺っていた話としては、証券パッケージとBIツールの連携システムは完成しており、投資家向けのレポート作成のための仕組みの構築がユーザ要求事項であったのですが、いざシステムに触れてみると、外国製のパッケージだけあって日本語化に対する検討が行われておらず、Windowsの言語環境が日本語のままでは動作しない!という代物でした。

また、証券パッケージとBIツールの連携部分の動作も不具合があり、パイロット開発の中でまともに動作させることができるようになるまで相当苦労をしています。 海外製品ということもあり、製品導入対応の担当として、外国人が日本に常駐して作業にあたっていましたが、当然ながら日本語を話すことができないため、英語での会話となりました。

PJメンバーの中に流暢なビジネス英語での会話ができる方が居たのですが、当社メンバーには英語を話せるメンバーが居なかったこともあり、身振り手振りを交えつつ何とかコミュニケーションをとっていました。 日常的な会話は何とかなるのですが、ビジネス的な対話となると厳しかったですね。

6.思わぬアクシデント

やはりプロジェクトが途中で頓挫してしまったことですね。本当に驚きました。顧客と交渉して、急遽別のプロジェクトをアサインして頂き、そちらのプロジェクトに体制を移しました。 真摯な対応が実ったこともあり、このプロジェクトと後続プロジェクトで顧客からは高い評価を頂いております。「御社には優秀な技術者が多いですね」と言われることがあり、「そうですよね」と答えています(笑)。

7.評価された/されるポイント

顧客要求に真摯に応えること。これに尽きると思います。言われたからやるのではなく、出来ないのであれば別の提案をすることが大事です。また、顧客を含めて全体の合意形成をしっかりとることも大事ですね。あとはプロジェクトを実施するにあたって基本的なことをしっかりと積み上げたことが高いご評価に繋がっているのだと思います。

8.エンジニアに必要なもの

顧客の要望をどう実現するかを考えるにあたり、技術力は重要です。一方で、それだけあれば良いということではなく、顧客と合意形成を得られるコミュニケーション力も重要です。

顧客と合意形成しない限りはどのような仕事をやってもうまくいきません。対話の先には人間関係が生じます。自分の意見を積極的に発信することが大事です。

自分の意見や観点をお客様に正確に伝えるスキルは是非身に付けていただきたいと思います。