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MFP JOBソフトウェア開発

2016.02.23

部署:ES BU, 役職:マネージャー(川原)、担当(安藤), 氏名:川原 福功、安藤 隆一

プロジェクト:MFP JOBソフトウェア開発

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プロジェクトについて

1.概要

MFの構成要素にエンジン(スキャンなどを行うハードウェアのこと)とパネル(タッチパネルの操作をするところ)があります。

この2つをつなぐものをJobといいます。 春モデル、秋モデルなどと年に数機種を出すため、このJobの開発を請け負っています。

Jobに追加する機能を開発することが私達の主な仕事であり、プロジェクトです。また、銀行や車のディーラーのように業種ごとに使いたい機能が違います。

この追加の機能を開発することもプロジェクトとして請け負います。 規模で言いますと、プロパーが4人で、パートナーが6人でした。新しいモデル開発となるとパートナーがさらに増えることも場合によってあります。

2.必要だった知識やノウハウにについて

使用言語はC++です。特に、UMLを使ったオブジェクト指向開発の知識が重要になります。ソフトウェアの設計仕様でいうと、変わらない根幹の機能を固定部分とした場合、変動部分をお客様に合わせた仕様に改変します。オブジェクト指向の良いところは必要なところを取り入れたり、取り外したりできるところなのですが、こうした知識やノウハウはマストでした。

ただ、言語の知識だけで仕事は出来ません。組み込みの技術(MFPに特化した技術)に関する知識も必要です。特に品質、製品の強度の知識は必要です。

要するに、マシンのどういった動きをしているかを知ることは重要になってきます。 例えば、FAXは1日に数回しか使用しないような機械ですが、FAXを1日に多数使用すると原因不明のバグが起きてしまうことがあります。ソースコード上は正しくても、マシンの中での動きによって正しく機能しない場合があります。このように、割と網羅的な知見が要求されるプロジェクトではありましたね。

3.大変だったこと

スマホなどの家電機器は毎年多少の変化を起こさなければならない。

それはカタログを更新しなければならないからですよね。 エンドユーザーにこの商品古臭いよね、と思われてはいけないので、どの家電機器開発会社も毎年モデルアップしています。

そのような中で数年に一度は劇的な更新で、激務に追われることがあります。 以前、実施していた新規プラットフォーム対応時は、プロジェクト立ち上げからの作業となり過密スケジュールだったため、正直逃げることを考えたこともありました(笑)。

プロジェクトリーダーを降りたいと思うときもありましたよ。ですが、上司に手厚いフォローを頂き、続けることが出来ました。 お客様にも工程の困難さを御理解頂き、現在は増員等の体制強化をしてあたっています。

4.お客様に褒められたこと

スケジュール的な意味で業務が大変な時期がありました。しかし、それでも頑張って業務をやりきりました。それが評価され、機種開発でプロジェクトに貢献したとお客様に表彰して頂きました。 本当に過密スケジュールでしたが、表彰頂いたことで頑張って取り組んでよかったと思います。

5.仕事の大変さ、シビアさ

大変なことでもやり切らないといけないと思うことは当たり前と思うかもしれません。しかし、どうしてもやり切れないボリュームが積まれることもあるのが実情です。

もしくはやり切れるかどうかを試算する余力がない時さえあります。人間ですから、心が折れそうな時もあります。山登りで例えると、あと何キロ歩けばいいかわからない状態で歩かせるとパフォーマンスが落ちますよね。 プロジェクトもそういった状態になることがあります。

極端な話、仮のゴールを設定して、ここまで頑張れば次の山が見えるからとか、平地が見えるといった心理的なリーディングをしないと難しい場合もある。誰かが休むと、他の人に連鎖することだってあります。納期厳守は当たり前なので、決まった期限の中でうまくプロジェクトを進めるということは一筋縄ではいきません。 ソフトウェア工学だけでない、プロジェクトリーディング、ヒューマンスキルも大事になります。

6.得たもの

つらい状況を乗り越えた時の達成感ですね。マズローの欲求5段階説という説を知っていますか。

人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が充たされると、より高次の階層の欲求を欲するというものです。 会社が与えられる欲求は下から2番目の安全欲求までだと思います。そこから先は個人次第なのですが。お客様に満足頂けた時に感じるやりがいや達成感。

あれはきっと社会的欲求が満たされるということなのかな、と思いますね。このプロジェクトは7年目になる長期プロジェクトですが、お客様に満足頂けたとき、つらい状況を乗り越えた時の達成感はいまだに色褪せないです。

7.エピソード

メンバー間で立て続けにインフルエンザにかかった時期がありまして。今では笑い話ですが、当時は、次は誰がかかるか気が気でない状態でした(笑)。

8.自分の価値

自分の単価を気にすることは大事だと思います。また、自分たちの給料は何で支払われているか気にすべきだと思います。

当然、給料は会社からもらっていますし、人事評価によって変動することは事実です。 一方で、給料は売上としての源泉から出ているということも事実です。そしてこの源泉の高低は最終的にお客様の評価によって決まります。そう、社会人としての自分の価値とは、結局はお客様の評価によって決定される訳です。

そう考えた時、自分の単価イコール自分の価値となるので、自分の単価を気にする、ということは究極的にはお客様の評価を気にする、という意識につながります。 言いかえれば、お客様の評価というのは当然ながら自分の単価や価値に返ってくるということ。そういう意味でも、自分の単価を意識することは実は重要だと思いますね。

9.愛されるエンジニアになるには…

当然ですが、一概には言えません。それでも、良い人柄、努力、ガッツが備わっている人はどの現場でも好かれます。

そう考えると、エンジニアとして高い技術力を持つことはもちろんとても大切ですが、決してそれだけはありません。どの現場でも活躍出来る要素はやはり人間力が高い人です。いわば、コミュニケーション力の高い人が活躍しているケースが多いと思います。

少し視点を変えて話をすると、いわゆる『市場価値が高い人材』が必ずしも高い評価を得る訳ではないということです。人それぞれ個性がありますし、それに対するお客様の見方も十人十色です。 例えば、私のチームの一員はとても愛されるキャラクターの持ち主で、お客様やパートナーに良くいじられています。

それでいて、彼が困っていると誰かが助けてくれます。可愛がられているのです。それは何故かというと、彼は、派手さはないもののとても真摯に仕事に取り組むタイプの人間で、それが彼の個性と相まって良い形でお客様に受け入れられています。

むろん、技術力も高いのですが、評価の高い一番の要因はそこではなく、彼の仕事に対する真摯な姿勢と誠実な性格によるものが大きい。 やはり腕を磨くことのみならず、「人」を磨くことが愛されるエンジニアになるためには必要だと思います。